写真:Pirelli
テキスト:伊藤英里

MotoGP第8戦アラゴンGP
6月6日~8日/スペイン モーターランド・アラゴン

イギリスGPに続き、Moto2リヤタイヤに開発ソフトE0125が投入される

ピレリは、イギリスGPに続き、アラゴンGPにMoto2クラスのリヤタイヤに開発仕様のソフトコンパウンド、E0125をアロケーションしました。

このタイヤは、Moto2クラスの決勝レースで、優勝したデニス・オンジュ(レッドブル・KTM・アジョ)を含む全ライダーに選択されました。

Moto3:古里太陽は終盤、タイヤに苦戦

Moto3クラスの古里太陽(ホンダ・チームアジア)は、5番手から決勝レースをスタートしました。古里はレース中盤までタイヤをマネジメントして終盤に備え、終盤まで表彰台を狙える位置につけていましたが、タイヤのタレに苦戦しました。残り2周でホセ・アントニオ・ルエーダ(レッドブル・KTM・アジョ)を抜きにかかった際にハイサイドを起こして後退し、11位でレースを終えています。

「レース中盤まで落ち着いてタイヤをマネジメントしていました。あまり前に出ず、(終盤までタイヤを)もたそうと思っていたのですが、残り3周は厳しい状態でした。それでこの(集団の)中にいないと、と思っていて、ルエーダに仕掛けたのですが抜ききれず失速してハイサイドをくらい、抜かれて最終ラップ1コーナーでオーバーランしてしまいました。すごく難しいレースでした」(MotoGP.comのインタビューより)

「今週はいい流れができていただけに、もう少しいいレースができると思っていたので、残念です。ただ、いい場面もありました。そこは今週やりたいことでもあったので、よかったと思います」

また、山中琉聖(フリンサ-MTヘルメット-MSI)は、路面改修してからアラゴンを苦手としていました。土曜日にはそんな状況を少し克服したものの、決勝レースでは序盤にペースを上げることができず、その後は大きな第1グループの中の後方で周回を重ねました。最終的に、山中は9位でゴールしています。

「タイヤが少しなくなってきてからいいペースを保ち、グループに追いつくことができましたが、今日のレースはグループにいるだけで前に出られませんでした。今までのアラゴンGPと比べればよかったけど、少し悔しい気持ちがありますね。次戦のムジェロは得意なサーキットなので、初日からペースよく上位で走れるように頑張ります」(MotoGP.comのインタビューより)

Moto2:國井勇輝が22位、佐々木歩夢は転倒リタイアも内容はポジティブなものに

Moto2クラスの國井勇輝(イデミツ・ホンダチームアジア)は22位、佐々木歩夢(RW-イドロフォーリャ・レーシングGP)は14周目に転倒を喫してリタイアでした。

Moto2ルーキーの國井にとっては、ほとんどすべてのサーキットがMoto2マシンでの初走行です。それでもアラゴンは他のサーキットよりも知っている場所でしたが、「レース結果は悔しいものになりました」と、MotoGP.comのインタビューで語っています。

「序盤に少し出遅れてから自分のペースを維持するので精いっぱいで、前の集団に加わることができず、レースが終わってしまいました。ただ、そのなかでも得るものがありました。順位以上に走りとしてポジティブな面があったのが、今回のレースだったと思います」

一方の佐々木は、転倒前までは今季の中でもいちばんいいレースペースで走れていたそうです。転倒となったものの、パフォーマンスは上がりつつあります。

「自分にとってはポジティブなウイークだったと思います。ポイントは獲得できたと思うので、それを考えると残念ですが、フィーリングがよかったということをポジティブに考えて次に向けて頑張りたいと思います」

MotoGP第9戦イタリアGPは、イタリアのムジェロ・サーキットで6月20日から22日にかけて行われます。